【ペルー日本大使公邸占拠事件】犯人の少女は誰?テロリスト達の生い立ちとは?

みなさん、こんにちは。

みなさんは27年前、ペルーの日本大使館がテロリストによって占拠された事件をご存知でしょうか?

テロリスト組織MRTAによって600人を超える人質が監禁され、全員の解放までに4ヶ月もの時間を要した日本史上初めての大使館テロ犯罪です。

今回はそんな異例のテロを起こした組織MRTAについて記事にしました。

ペルー日本大使公邸人質事件とは
  • 日時:1996年12月17日(127日後の4月22日に終息)
  • 場所:ペルーの首都リマにある日本大使公邸
  • 犯人:通称MRTA(左翼ゲリラのトゥパク・アマル革命運動)
  • 目的:仲間の釈放や身代金の支払い
  • 被害状況:
    ①日本大使をはじめ各国の要人や企業関係の邦人ら最大約600人が人質となる
    ②犠牲者は人質のペルー最高裁判事と特殊部隊の兵士計3人
    日本人の犠牲者は出ず
  • 事件の結末:フジモリ大統領の命で武力行使により終結(犯行メンバー14人は全員射殺)
目次

【ペルー日本大使公邸占拠事件】犯人の少女は誰?

【テロ実行メンバーの女性】

このペルー日本大使公邸占拠事件の犯人の中には16歳の少女がいたという情報があります。

その思想と手段に同意できないとしても、「社会正義を求める」初心は疑うべくもない人びとの、(最年少の少女の場合には、僅か十六年間でしかなかった)人生が見えてくる。

引用:小倉英敬著『封殺された対話:ペルー日本大使公邸占拠事件再考』より

実際、テロ実行メンバーは当時14人おり、うち2人は女性で1人は最年少の16歳でした。

また若いメンバーは、幹部からもし政府の武力行使により抑圧されそうになったら、当時の日本大使館である青木盛久さんを最後に道連れにするよう指示を受けていました。

そして幹部の予期していた通り監禁生活127日後にペルー政府は武力行使に移ることを決定。

ペルー部隊が突入するも、青木盛久さんを撃つことはなく後退りして逃げたそうです。

彼らは『武力突入があればいっしょに死んでもらう』と(人質に)述べていたのにもかかわらず、人質を道連れにしなかった。

引用:現代ビジネス「テロリストが人質を思いやる」奇跡が有名テロ事件で起きていた」より

このことについて本人である青木盛久氏は「4ヶ月も一緒にいて情が移って撃てなかった」と振り返っています。

テロリスト達の生い立ちとは?

少年少女らの生い立ち

犯行グループとして雇われた幹部以外の少年少女は、ペルー北東部のジャングル地帯にある貧困層の生まれで、ジャングル地帯で訓練を受けた素人でした。

幹部4人を除いた10人が10~20代で、小学校にも通えないほど貧しい生活をしていました。

MRTAからは大使館襲撃を1人5,000ドル(当時の日本円に換算すると50万円ほど)の報酬で勧誘されたそうです。

今の日本でいう”闇バイト”に近いものだったんですね。

MRTAの活動目的は「海外企業のペルーからの排除」「新たな社会主義政権樹立」
欧米諸国公館やペルーの政府機関、軍・警察施設等に対して攻撃、そして営利目的の誘拐を中心に活動を展開

監禁生活中の人質との暮らし

【実写映画:『ベル・カントとらわれのアリア』より】

テロ犯行グループの少年少女らは初めて接触した日本の文明に強く感銘を受け、日本人の人質はそれに応じるように彼らとの交流を深めていったそうです。

監禁生活とは思えない話ですが、犯行グループの1人である少女の母親いわく「娘は革命に興味があったのではなく、外の世界が見たくてMRTAに入った」と話していたそうなので、彼女らが他国の文化に心が動かされるのはごく自然なことかもしれません。

特に政府から提供された和食やインスタントラーメンはかなりの盛況だったみたいです。

実際の監禁生活のエピソードについてまとめてみました。

監禁生活のエピソード
  • 人質の間でスペイン語や日本語を相互に教え合っていると、MRTAのメンバーも日本語学習講座に参加、しばらくすると日本人の人質を「さん」付けて呼ぶようになった。
  • 朝になるとラジオ体操第一をみんなで実施した
  • 人質 VS MRTAのメンバーでサッカーをした
  • ギターを弾いて一緒にラテン音楽を唄う仲になっていた
  • トランプやオセロ、麻雀などで時間を潰したりもした

【ペルー日本大使公邸占拠事件】犯人は少女は誰?テロリスト達の生い立ちとは?

いかがでしたでしょうか?

今回は26年前に起きたペルー大使館占拠事件の犯罪テロ組織、MRTAについて調査し紹介しました。

組織としては営利目的の誘拐や革命の為の国家襲撃など悪に満ちた存在ではありますが、雇われた貧困層の少年少女らの生い立ちを聞くと心苦しいものもありました。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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